娘へ

今日は世界一周の日。朝ラジオでHSP(繊細さん)の話をしていた。HSPとはHighly Sensitive Personの略で、人一倍繊細な気質をもって生まれた人という意味だそうだ。世の中には繊細な人もいるし、そうでない人もいる。両方いてこそ世の中は回っていくのではないか、と締めくくりラジオは終わった。

 世界一周の日とは、一切の生あるものを認めるということがなければ、世の中は回っていかない日ということなのかな。

 そして今日は父の日でもあり、大安吉日でとてもいい日だとも言っていた。父の顔を知らない私にとっては少し複雑な日でもある。世間が「お父さんありがとう」と盛り上がるほど、少し胸がチクリとする日でもある。

 ―親鸞は父母の孝養のためとて、一返にても念仏もうしたること、いまだそうらわず―

 しかし親鸞聖人は、現世の父母だけでなく、一切の生あるものは皆、深い因縁によって結ばれていると教えられました。世界が回るということは、私一人の力ではなく、数えきれないご縁によって生かされているということなのでしょう。

 娘へ。

 人生には、先が見えず不安になる時があります。どの道を選べばよいのか、立ち止まってしまうこともあります。

 そんな時、私はこの言葉を思い出します。

「道」

此の道を行けば どうなるのかと 危ぶむなかれ

危ぶめば 道はなし

ふみ出せば その一足が 道となる

その一足が 道である

わからなくても 歩いて行け

行けば わかるよ

(昭和二十六年十月『同帰』所載)

 お父さんも、わからないまま歩いてきました。振り返れば、その一足一足が道になっていました。

 だから、焦らなくていい。立派にならなくてもいい。

 ご縁に生かされながら、自分の歩幅で一歩ずつ歩いていけばいい。

そして今日は、父の日だけではなく、夏至や国際ヨガの日、がん支えあいの日、キャンドルナイトの日、仕事も遊びも一生懸命の日、スナックの日、えびフライの日など、本当にたくさんの記念日が重なっている日でもあります。

 人それぞれ大切にしているものが違うように、一日にもいろいろな意味があります。

 繊細な人もいれば、そうでない人もいる。父を思う人もいれば、私のように少し複雑な思いで今日を迎える人もいる。

 それでも、それぞれがそれぞれの場所で生きているからこそ、世界は回っているのでしょう。

今日という日が、あなたにとっても、自分の歩む道を少しだけ見つめる一日になりますように。